投資用マンション売却時の手数料・諸費用はいくらかかるか
投資用マンションを実際に売却するときは、仲介手数料や登記費用、ローン関連の費用、税金など複数の諸費用がかかります。主な費用項目と、売却価格・残債・諸費用を並べて持ち出しの目安を確認する進め方を整理します。
最終更新: 2026-07-02
売却時にかかる費用の全体像
投資用マンションを実際に売却するときは、売却価格がそのまま手元に残るわけではありません。仲介手数料や登記費用、ローン関連の費用、税金などの諸費用がかかり、ローン残債がある場合はその完済も必要になります。まずは、どの費用がいつ発生するのかを一通り把握しておくと、手残りや持ち出しの見通しを立てやすくなります。
一般的な投資用マンション売却では、次のような費用が発生しうると言われています。金額は物件価格・契約内容・金融機関・売却時期などにより変わるため、ここでは費用の種類と考え方を整理し、具体的な金額は個別に確認する前提で読み進めてください。
- 仲介手数料(仲介で売却する場合)
- 抵当権抹消登記の費用(登録免許税・司法書士報酬など)
- 売買契約書の印紙代
- ローンの一括返済手数料・繰上返済手数料
- 管理費・修繕積立金などの精算
- 譲渡所得が生じた場合の譲渡所得税(個別条件により異なります)
仲介手数料
不動産会社の仲介で売却する場合、成約時に仲介手数料が発生します。仲介手数料には宅地建物取引業法で上限が定められており、売買価格が400万円を超える部分については「売買価格 × 3% + 6万円(+消費税)」で計算される金額が上限として用いられることが一般的です。これはあくまで上限額であり、実際の金額は依頼先や契約条件により変わります。
なお、売買価格が800万円以下の場合は、「低廉な空家等」の特例により、上記の速算式で計算した上限を超える媒介報酬(税抜きで一定額までを上限とする取り決め)を売主が負担することになる場合があります。適用の有無や具体的な金額は媒介契約の内容によって変わるため、媒介契約を結ぶ前に不動産会社へ確認するのが確実です。
買取で売却する場合は、不動産会社が直接の買主になるため仲介手数料がかからないこともあります。仲介・買取のどちらを選ぶかは手数料だけでなく売却価格や期間にも影響するため、条件を並べて比較することが現実的です。査定額や提示価格の前提をそろえて比較する観点は、投資用マンションを買い叩かれないために確認すべきこと でも整理しています。
抵当権抹消登記と司法書士費用
ローンを組んで購入した物件には、金融機関の抵当権が設定されています。抵当権が残ったままでは引渡しができないため、売却時には残債を完済して抵当権抹消の登記を行うのが一般的です。
- 登録免許税: 抵当権抹消の登記にかかる税金です。不動産の個数を基準に定められており、区分マンションでは建物と敷地権をあわせて登記するのが通常です。
- 司法書士報酬: 抹消登記を司法書士に依頼する場合の報酬です。依頼先や案件により幅があります。
残債の完済と抵当権の状況は、売却の進め方を左右する重要な確認項目です。残債の確認方法は、残債割れの投資用マンションは売却できるか でも詳しく整理しています。
売買契約書の印紙代
不動産の売買契約書には、記載された契約金額に応じた印紙税がかかります。印紙税額は契約金額の区分ごとに定められており、時期によって軽減措置が設けられている場合があります。金額の区分や軽減措置の有無は国税庁が公表する内容に従うため、契約前に最新の区分を確認しておくと見通しを立てやすくなります。
ローン一括返済・繰上返済手数料
売却にあたって残債を一括返済する場合、金融機関によっては一括返済手数料や繰上返済手数料がかかります。手数料の有無や金額、手続き方法は金融機関やローン商品、契約時期によって異なります。変動金利か固定金利か、店頭手続きかインターネット手続きかによっても変わることがあるため、取引のある金融機関に直接確認するのが確実です。
一括返済には残高証明の取得や手続きに一定の期間がかかることもあります。売却スケジュールと返済手続きの時期がずれないよう、早めに金融機関へ相談しておくと進めやすくなります。
管理費・修繕積立金の精算
マンションの管理費や修繕積立金は、通常は毎月または一定期間ごとに支払います。売却して引渡しを行う際は、引渡し日を基準に日割りで精算するのが一般的です。売主が先に支払っている期間分は買主から日割りで受け取り、未払い分があれば清算します。
投資用マンションでは、これに加えて賃貸中の場合の賃料・敷金の扱いも精算対象になることがあります。オーナーチェンジで売却する場合は、日割り賃料や敷金の引き継ぎ条件も含めて整理しておくと、決済時の確認がスムーズになります。
譲渡所得税は個別計算が必要
売却によって譲渡所得(利益)が生じた場合は、譲渡所得税・住民税の対象になります。譲渡所得は「売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)」で計算され、取得費には購入価格から減価償却相当額を差し引く調整が入るため、帳簿や取得時の資料をもとにした個別計算が必要です。
税率は保有期間(短期か長期か)によって区分が異なり、過去の経費計上状況、法人か個人か、他の所得との関係などによっても取り扱いが変わります。本記事では一般的な考え方の整理にとどめ、具体的な税額や申告方法は税理士など専門家に確認してください。毎月の収支が赤字で売却を迷っている場合は、赤字ワンルームマンションを損切りすべきか の判断軸もあわせて確認できます。
売却価格・残債・諸費用を並べて持ち出し目安を見る
売却したときに手元にいくら残るのか、あるいはいくら持ち出しになるのかは、売却価格・残債・諸費用を並べて初めて見えてきます。おおまかには次のように整理できます。
売却価格 −(ローン残債 + 諸費用)= 手残り(マイナスの場合は持ち出し)
諸費用の一つひとつは金額の幅がありますが、まずは売却価格と残債の差を押さえ、そこから諸費用の目安を差し引くことで、持ち出しになりそうかどうかの見通しを立てられます。ワンルームなど残債が残る物件の持ち出しの考え方は、ローン残債が残るワンルームマンションを手放す方法 でも整理しています。
本サイトでは、物件情報とローン残債を入力すると、売却した場合の差額と持ち出し見込み額を確認できます。諸費用を含めた最終的な金額は個別条件で変わりますが、机上の概算より自分の物件の条件で確認したほうが、次の判断に進みやすくなります。
諸費用を確認するときのチェック項目
次の項目を順に確認すると、自分の物件で諸費用がどれくらいになりそうかを整理しやすくなります。
- 仲介で売るか買取で売るかと、仲介手数料の見込みを確認した
- ローン残債と抵当権の状況、一括返済手数料の有無を金融機関に確認した
- 抵当権抹消登記の登録免許税と司法書士報酬の見込みを確認した
- 売買契約書の印紙代の区分を確認した
- 管理費・修繕積立金・賃料・敷金など、精算対象になる項目を整理した
- 譲渡所得が生じる可能性と、専門家に相談する準備を確認した
- 売却価格・残債・諸費用を並べて、手残りか持ち出しかの見通しを確認した
売却時の持ち出し目安を確認する
諸費用は項目が多く、物件や契約条件によって金額が変わります。売却価格と残債を入力して差額を確認したうえで、諸費用の目安を差し引くと、売却時の持ち出し目安を具体的に見通せます。
物件情報とローン残債を入力すると、売却した場合の差額と持ち出し見込み額が確認できます。
[物件を登録して売却時の持ち出し目安を確認する]
物件情報を入力すると、想定価格の目安を確認できます。
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